ARCHIVE  ENTRY  COMMENT  TRACKBACK  CATEGORY  RECOMMEND  LINK  PROFILE  OTHERS
<< March 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
2013.05.15 Wednesday

Saitama N-house/近作のご紹介です。築15年の大規模リフォーム住宅。

近作の戸建て住宅のリフォーム物件です。2013.2月完成。

築15年ながら、改修前の暗い和洋折衷の部屋を、
明るい洋風の部屋へ変えたいとご依頼されました。
依頼主の50代のご夫妻のお好みは、重厚すぎずモダンな
テイストも含むクラシックな洋風のようでした。

その洋風化の基本ルールとして、改修前の曖昧な部屋のつながりを
明快に分けて部屋をそれぞれ独立させる事がクラシックな洋風化に
つながるのではないかと思いました。
具体的な手法としてはヘリンボーン貼りのフローリングと
ボーダータイルなどで各部屋を独立したかたち内装を
まとめること。さらに、海外の装飾ガラス、特注の真ちゅう製の
照明器具などを、各部屋に配して単調になりがちな空間を
ひきしめることで、全体的にはクラシックモダンな空間となりました。

尚、この物件はプロデュース会社によるコンペ物件であり、
下記にも紹介されています。
http://withdesign.jp/


玄関
01 玄関より廊下と奥の食堂を見る。改修前と比べて随分明るくなった。
左の開口からは朝日が入り装飾ガラスが美しく光る。壁は塗り厚の厚い
白グレーの塗り壁とした。玄関床と廊下の床は既存のまま生かす事とした。
食堂1
02 居間より食堂を見る。奥に台所。真ちゅう製特注照明器具も当方設計による。
南に面する大窓の高窓から間接光が十分に入り明るい室内となった。
食堂吹き抜け
03 食堂吹き抜け。右は居間。左は台所。二階の既存手摺は緩くカーブして
おりその美しい曲線を強調する為に、白く塗装された木縦格子を取り付けた。
天井は改修前は全面米松の天井であったが、米松材は残し新たな格子天井へ
と変更する事により、部屋の洋風化を強調した。
食堂吹き抜け見下ろし
04 食堂吹き抜けを二階から見る。白いボーダータイルとヘリンボーン柄の
フローリングが対比的であり。それぞれの部屋の明確な範囲を示す。部屋
はこのクラシックなルールのもとでまとまり、それが洋風化につながるの
ではないかと考えた。
アーチ開口から食堂を見る
05 手前の階段から食堂を見る。外には美しい庭がひろがる。
大窓上部には遮光遮熱+視線回避のためにクモリフィルム張とした。
居間
06 居間。和室だった痕跡としてと床柱を配置。装飾ガラスと塗り壁はドイツ。
床材はミャンマー。床タイルはイタリアから。装飾ガラスは榎本茂昭氏による。
台所
07 食堂より台所を見る。サービスカウンターキッチンを設けた。
右奥の部屋に食器棚や食品庫を設けることで,使用頻度の低い物は
食堂側からはなるべく見えにくいように収納棚などをレイアウトした。
書斎と寝室
08 ご主人の書斎から奥の寝室を見る。あいだの間仕切り棚には
趣味の物が並ぶ.壁の柄クロスはスウェーデンから。床材は中国から。
化粧室
09 化粧室。右の壁は男子専用トイレがあり,
その間の壁にも装飾ガラスを設けた。
洗面所
10 洗面所は食堂と台所と隣あっており,食堂側にも
装飾ガラスを設けた。冬の夕方には西から日が射し,
食堂に美しい光がおちる。
11 台所より奥の食器収納棚をみる。カウンターの裏側は洗面所。
12 台所より庭側を見る
13 洋室1より二階ブリッジ廊下をみる
14 寝室 柄壁紙とタモ製木製床とラワン製
コペンハーゲンリブ天井
15 洋室1柄の壁紙はアメリカより。
16 洋室2 和室を洋室へリフォーム。押し入れは両開き戸収納へと変更。
両開き戸部壁紙はウイリアムモリス製。
改修前
17 改修前写真1
上:和室だった茶の間より改修後の食堂スペースを見る。
中:玄関から見た廊下.典型的な中廊下は暗い。
下:居間となる前の和室だった茶の間を改修後の食堂側から見る。
改修後
18 改修前の写真2
上:食堂の吹き抜け部.手摺にはクモリのアクリル板が張られている。
中:食堂と階段の境の壁は中途半端に開いており階段が一部露出している。
下:食堂吹き抜け.大窓は明るすぎるのと隣家から丸見えなので常に
ブラインドが下ろしてあり部屋は昼なのに大層暗い。
19 コンペ応募時の模型写真
2013.05.15 Wednesday

南アルプスの山々を望む住宅をゲストハウスへリフォーム 山梨県韮崎市2012.2完成

 RC造築40年の住宅のリフォームである。住人不在のまま10年程使われていなかったが、ゲストハウスでの使用によりリニュアルすることになった。内装は全面リフォーム。この家の改修前での問題点は,急な階段と内装や設備配管の老朽化である。一方初めは別荘として建てられたように、ロケーションはすばらしい。南アルプスや富士山、八ヶ岳などの山々を一望する事ができる。問題点の階段の改修は思いきって階段の位置を変更することとした。つまり建物の外のバルコニー部にあった倉庫の床を開口して室内化し、新たな内階段を挿入することで完了。古い階段を撤去したスペースは新たな吹き抜けとなり、採光通風を十分に確保出来るようになった。内装材は板張り壁のように既存のまま使える物は使い、古い絨毯、シート床などは撤去し新たにフローリングやタイルカーペット、タイルへと変更された。
2012.08.12 Sunday

スワロフスキー銀座店を見て、素材の使い方の上手さをみた。

 
ファサードデザインはステンレス鏡面のスダレで出来ている.何よりその豪華さに目を奪われる。
スダレの下部は、ランダムにきりっぱなしでガラスの素材の鋭利さを思わせる。
内部写真。床の人工の石材にはよくみると、クリスタルガラスが埋め込まれている。
奥にはシャンデリア。
シャンデリア詳細。クリスタルガラス一個一個が天井から吊られている。天井と床からライトアップされておりその効果がよい。奥に控える白い壁はクリスタルガラスのような変形四角の断面のセラミックタイルで出来ている。

銀座通りに面するこの有名なお店はクリスタルガラスを素材とする宝飾店です。ある著名な日本人デザイナーによって手掛けられました。お店の内外のデザインは目を見張るものであり、随所にデザイン上の面白い試みにあふれています。ガラスという素材は実体があるようでなく、それでいて耐久性は他のどんな材料よりも優れていて強いという不思議な材料です。このお店の売りとするガラスは板ガラスとは違い実体のある固まり状のガラスです。そのソリッド性を強調する為、他の材料すなわちセラミックとか石とか金属をソリッド的に使うことでガラスとデザイン的に馴染ませ、ガラスをより高価な価値のある素材として高めています。各種の素材で出来た内装はその主役のガラスを多いに引立てています。
2012.07.29 Sunday

理想の建築工房がインドにあった。STUDID MUMBAI 建築展

 
ターラ邸。居間のベランダ。アジア的な中にも洗練という言葉が馴染む空間。
ターラ邸 金属模型。模型の存在感にコンセプトの意思を感じる。
数々の模型が並ぶ
階段模型。30センチくらいの大きさです。構造強度を確かめるためであろう、まさにスタディー模型。彫刻のように美しい。木造階段も捨てたもんではないという迫力。
家具などはおてのもの。インドらしいと思うデザイン。木は建築も家具もチーク材を多用。
スクリーンなどの構成にはヤシ材も使われています。
模型の展示棚。美しい。なにもかもが。棚も,模型の出来も,秩序があることも。

2012.07.10 Tuesday

六角形による森は都心のオアシス−東急プラザ表参道原宿店

 
表参道交差点の東急プラザ表参道。屋上の付近の茶色い外壁は六角形のパネルで出来ている。
屋上の風景ー外周は高く真ん中のトップライトのまわりにはカウンター席。奥がスターバックス店舗。どこに座って食べても良い。
高いエリアの風景、いろんな座席や仕掛けが散在し配置されている。
大木もあって楽しい散策路あり。
高低差を形作っている六角形のデッキ材。
カウンター部。都心で苔が身近にある情景の不思議さ。癒される空間。

今や世界にファッションや文化を発信していると行って良い東京表参道。その中心の交差点に話題となった建築が数ヶ月前にオープンしました。店舗空間はありきたりですが,その屋上がよいのです。
 屋上はスタバカフェのオープンテラスとなっており、かなりのにぎわいがあるスペースとなっていました。大規模店舗の屋上の庭は昔から定番ですが,ありきたりの空間で中途半端に終わる例が多いのですが、ここは人の流れがしっかりと出来上がっており見事ににぎわっていました。
 エレベーターが下階の店舗を経由しないでも外の道から直接アクセス可能というような,設計者による巧みな仕掛けもあるのですが、なによりこの庭の心地よさが人が集まるの理由ではないかと思われます。
 その心地よさは、自由な庭作りです。六角形のデッキ材はあらゆる方向に縦横無尽にレベルを変えて展開しており、遠くから見るとそれがこんもりとした丘にも見える造形なのです。四角は二方向しか広がりはないけれど、六角形にしたとたん四方八方に自由に広がる不思議さ。なるほど・。
 植栽の計画もよくで来ており木陰はあり,外部家具も各種充実しており,散策するだけでも楽しい。大人が楽しいのだから子供はなおさらで、皆走り回っています。スペースはそれほど広くはないけれどこんなに楽しい外部空間は久しぶりだなと感じたのでした。
2012.07.01 Sunday

イタリア人建築家の巨匠 A・マンジャロッティー氏と日本

 
展覧会の様子。数年前に行なわれたインタビュー映像が流されている。氏のアトリエと同じように数々の作品が並ぶ。
石のテーブルと樹脂製のスクリーンとの対比が効果的
製図板のようなテーブルには数々のスケッチ
直筆の構造をあらわすスケッチ。鉛筆は日本製の8Bを使用。
世界に衝撃を与えた出世作のバランザーデの教会(1957)。樹脂パネルで断熱材を挟み込んだ外壁パネルからは光が満ちあふれて荘厳な聖堂空間となる。PCコンクリートの屋根天井との対比も見事。

「アンジェロ・マンジャロッティとその日本人弟子達の展覧会」が昨日までイタリア文化会館で催されていました。91歳を数え、今なお現役であるイタリア建築界の巨匠アンジェロ・マンジャロッティ。 マンジャロッティ氏は、その活動範囲を建築からデザイン、そして彫刻へと拡げ、半世紀以上にもわたり絶え間なくデザイン活動を続けています。 また、ミラノのマンジャロッティ事務所には、1960年代から現在に至るまでのほとんどの期間、日本人の建築家やデザイナーが在籍してきました。今回の展覧会ではその弟子達の作品も合わせた展示となっており,そういう意味でユニークでありなんとも微笑ましい双方の愛情に満ちた展覧会でした。マンジャロッティ氏は 1960年前後全世界の主流であったグロバリゼーションの進んだ現代社会に警鐘を鳴らし「地域に根ざしたものから決して離れては行けない」と警鐘をならした、その慧眼とともに、日本建築のすばらしさを早くから認め自らのデザインにも取り入れ紹介したとのこと。今や現代建築を支える技術は細かく細分化され、計算機の進歩により短期での完成が可能となっていますが、完成品がすんなりと受け入れられている訳ではありません。「手によるデザインのスタディーと職人との恊働や新しい技術の参加がなければデザイン行為は成り立たない」と宣言していた氏の取り組みに再度目を向けるのも必要なことかもしれないと思いました。たとえその手法が主流でなくても・。

2012.06.07 Thursday

質の高いレトロ+クラシックな上野駅は素敵です!

 
飲食街アトレとしてリニューアルされた二階入り口部。この枠の装飾はぶっ飛ぶデザイン。今の建築界でこれほどのデザインができる人が何人いるかというほどすばらしい。職人の施工もすごい。
駅正面上部の二階窓。何とも言えず贅沢な空間.縦長の巨大な窓。日本では公共建築しかあり得ない窓と言って良い。コンクリートの緩いアーチ形の大梁に施された繊細な装飾が巨大な建築の無骨さを何ともやさしく緩和してくれている。
二階吹き抜けの様子。立派なすごく優れたデザインの鋳物の手摺。なぜか改修時に硝子手摺が二重に取り付けられている。落下防止か視線カットか?何の為か改修の意図が見えない。改悪の典型例。見下ろすと一階のコンコースの立派なアーチが見える。
一階コンコース部.一挙に現代風にアレンジされており、格調の高さが一挙に落ちるのが残念。照明も体育館的に改悪されている。正面入り口方向に構える五連アーチは迫力があってすごくよい。地下鉄銀座線からの人の流れはこのアーチ部に出る。
駅入り口方向をみる。鉄によるトラス構造はレトロで単純だけど軽いデザインで良い。
上野公園側ホーム。線路の鉄材で作られた屋根と柱の架構が美しい。最小限の部材で効率よく設計され、取り合い部は丁寧にカーブされた意匠がエレガントである。

仕事で最近よく行くのがJR上野駅です。これまでも何度も行く機会はありましたが、建築についてはそれほど印象に残らなかったのですが、ある時これぞアーチという力強い構造に目を奪われました。ハッとしてから改めてよく見てみると、なかなかのデザインが随所に隠れているデザインの宝庫というべき駅舎建築だったのです。首都圏でJRの終着駅である駅は他になく、終着駅ならではの恵まれたロケーションにありかつ、当時の国家の意気込みを象徴するかのような立派なものです。上野駅は上野公園の丘に寄り添うような不思議な場所にあるせいか正面は浅草側へ向いて建っています。古い写真によると、昔は駅前に広い広場がありその先には,賑わっていた町が広がっていたようです。残念ながら今はその面影なく計画道路と高架橋に取り囲まれ、設計者の意図したであろう駅の正面性は消えています。ただ建設は1930年ながら、戦災をくぐり抜け今だに現役の駅です。
2012.05.20 Sunday

無量塔のインテリアデザインのこと

 
旅館のパブリックスペース。これぞ見事な三方枠。石,塗り壁、木.それぞれ最高級の材料を選択し、材料に負けることなく優れたデザインへ昇華している。
バーへ至る階段。デザインもさることながら施工も見事。数種の石と塗り壁。金属、木。どれをとっても、息がつまるようなディテールの山である。

つい最近、たまたまでて来たのが、大分県湯布院町にある名旅館無量塔(murata)の写真である。日本の高級旅館の新たな領域を切り開いたと言われるこの名旅館も開業20年となるらしい。古い民家を移築して旅館に仕立て上げるのは当地では珍しくはないが、民家の居間的な雰囲気を強く出しつつ新たなデザインを発信しているところが他とひと味違う。それと数々の一品の調度に囲まれた空間は非日常を十分に味わうこととなる。鉄と硝子とコンクリート+計算機によるデザインの現代建築に少々飽き気味になっている昨今とはひと味違うものであり,新鮮である。このような手も跡が感じられる建築が少なくなったとつくづく思う。この写真は10年程前のものであるが、現在も当時のような凛とした空間であってほしいと思う。どうなっているのだろう?
2012.04.23 Monday

国立新美術館のロビー・ホワイエは都市の中の広場のよう。

 
青山墓地へ抜けるスロープとユニークなガラスの球体外壁
ロビー・ホワイエ見上げ写真
地下のミュージアムショップへ至るエスカレーター付近
何気なく置かれたH・ウェグナーの椅子。大変心地よくリラックス出来る
ミュージアムショップの展示スペース。ボーダーTシャツを展示中
ネクタイもお洒落。イベント案内:http://www.souvenirfromtokyo.jp/exhibition/

六本木の国立新美術館へはこの数年春に行っています。絵が趣味の父の作品を出展させて頂く画会の展覧会があるためです。このところ行くたびごとに訪れる人が増えているように思います。特に広いロビー・ホワイエは賑わっているのです。

公共空間に椅子などを置くことが少なくなっているところが多い中、ここには一人掛けの名作椅子が数多く配置されているからかもしれないです。ただ椅子配置は雑然としており,受付は目立たぬ場所に控えめにあるだけというように建築空間として十分に練られているとは言いがたいですが、それがかえって気取らない場所となっています。

設計者はこのスペースは部屋としてではなく、通り抜けられる都市の広場的な空間と考えたのでしょう。六本木側入り口の高いレベルからロビーホワイエをぬけ、乃木坂や青山墓地へと低いレベルへ自然と人が流れるように設計されています。

ミュージアムショップも見るだけでも楽しいところです。地下の隠れた場所にあるのがもったいないくらいですが、内容・量ともに充実しています。

ロビーホワイエとミュージアムショップは公共空間であるからか入場料必要の範囲からは除外され、誰でも行けるところとなって親しまれているのは喜ばしいです。



2012.03.27 Tuesday

鉄川与助(1879−1976)の教会のこと その2

 
与助設計の 紐差教会(1929年竣工.平戸島)筆者によるイメージ画-2000年
鉄筋コンクリート造の教会。
紐差教会内部天井:LIXIL BOOKLET冊子より
コンクリートの梁をあらわし,囲まれた部分を幾何学と花文様で埋めるデザインは以後多用される。
日本基督教団金沢教会礼拝堂(2002年竣工:筆者設計)
現在の座席配置は祭壇に近づき囲む形が多い。説教主体のプロテスタント教会はもちろん、カトリック教会も1960年代頃からその形式を採用し始めて今日に至る。

頭ヶ島教会(1919年,上五島町)LIXIL BOOKLET冊子より
唯一の石造教会。人里離れた場所の為,土地産の石材利用が必須条件であった。実に10年をかけて建設。内部は天井高さを押さえた木造の優しいデザイン。西欧の伝統の様式を踏襲。与助の教会の座席配置は伝統的な長堂式である。規模もそれほど大きくないせいか祭壇までの距離は短い。それが親密で暖かい雰囲気につながっている。祭壇のみに向かう意識は集中力を高め、日常の礼拝行為でも一人たたずむにはよい。よって長堂式の良い部分も多いに感じる。

Powered by
30days Album