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2013.05.15 Wednesday

Saitama N-house/近作のご紹介です。築15年の大規模リフォーム住宅。

近作の戸建て住宅のリフォーム物件です。2013.2月完成。

築15年ながら、改修前の暗い和洋折衷の部屋を、
明るい洋風の部屋へ変えたいとご依頼されました。
依頼主の50代のご夫妻のお好みは、重厚すぎずモダンな
テイストも含むクラシックな洋風のようでした。

その洋風化の基本ルールとして、改修前の曖昧な部屋のつながりを
明快に分けて部屋をそれぞれ独立させる事がクラシックな洋風化に
つながるのではないかと思いました。
具体的な手法としてはヘリンボーン貼りのフローリングと
ボーダータイルなどで各部屋を独立したかたち内装を
まとめること。さらに、海外の装飾ガラス、特注の真ちゅう製の
照明器具などを、各部屋に配して単調になりがちな空間を
ひきしめることで、全体的にはクラシックモダンな空間となりました。

尚、この物件はプロデュース会社によるコンペ物件であり、
下記にも紹介されています。
http://withdesign.jp/


玄関
01 玄関より廊下と奥の食堂を見る。改修前と比べて随分明るくなった。
左の開口からは朝日が入り装飾ガラスが美しく光る。壁は塗り厚の厚い
白グレーの塗り壁とした。玄関床と廊下の床は既存のまま生かす事とした。
食堂1
02 居間より食堂を見る。奥に台所。真ちゅう製特注照明器具も当方設計による。
南に面する大窓の高窓から間接光が十分に入り明るい室内となった。
食堂吹き抜け
03 食堂吹き抜け。右は居間。左は台所。二階の既存手摺は緩くカーブして
おりその美しい曲線を強調する為に、白く塗装された木縦格子を取り付けた。
天井は改修前は全面米松の天井であったが、米松材は残し新たな格子天井へ
と変更する事により、部屋の洋風化を強調した。
食堂吹き抜け見下ろし
04 食堂吹き抜けを二階から見る。白いボーダータイルとヘリンボーン柄の
フローリングが対比的であり。それぞれの部屋の明確な範囲を示す。部屋
はこのクラシックなルールのもとでまとまり、それが洋風化につながるの
ではないかと考えた。
アーチ開口から食堂を見る
05 手前の階段から食堂を見る。外には美しい庭がひろがる。
大窓上部には遮光遮熱+視線回避のためにクモリフィルム張とした。
居間
06 居間。和室だった痕跡としてと床柱を配置。装飾ガラスと塗り壁はドイツ。
床材はミャンマー。床タイルはイタリアから。装飾ガラスは榎本茂昭氏による。
台所
07 食堂より台所を見る。サービスカウンターキッチンを設けた。
右奥の部屋に食器棚や食品庫を設けることで,使用頻度の低い物は
食堂側からはなるべく見えにくいように収納棚などをレイアウトした。
書斎と寝室
08 ご主人の書斎から奥の寝室を見る。あいだの間仕切り棚には
趣味の物が並ぶ.壁の柄クロスはスウェーデンから。床材は中国から。
化粧室
09 化粧室。右の壁は男子専用トイレがあり,
その間の壁にも装飾ガラスを設けた。
洗面所
10 洗面所は食堂と台所と隣あっており,食堂側にも
装飾ガラスを設けた。冬の夕方には西から日が射し,
食堂に美しい光がおちる。
11 台所より奥の食器収納棚をみる。カウンターの裏側は洗面所。
12 台所より庭側を見る
13 洋室1より二階ブリッジ廊下をみる
14 寝室 柄壁紙とタモ製木製床とラワン製
コペンハーゲンリブ天井
15 洋室1柄の壁紙はアメリカより。
16 洋室2 和室を洋室へリフォーム。押し入れは両開き戸収納へと変更。
両開き戸部壁紙はウイリアムモリス製。
改修前
17 改修前写真1
上:和室だった茶の間より改修後の食堂スペースを見る。
中:玄関から見た廊下.典型的な中廊下は暗い。
下:居間となる前の和室だった茶の間を改修後の食堂側から見る。
改修後
18 改修前の写真2
上:食堂の吹き抜け部.手摺にはクモリのアクリル板が張られている。
中:食堂と階段の境の壁は中途半端に開いており階段が一部露出している。
下:食堂吹き抜け.大窓は明るすぎるのと隣家から丸見えなので常に
ブラインドが下ろしてあり部屋は昼なのに大層暗い。
19 コンペ応募時の模型写真
2013.05.15 Wednesday

南アルプスの山々を望む住宅をゲストハウスへリフォーム 山梨県韮崎市2012.2完成

 RC造築40年の住宅のリフォームである。住人不在のまま10年程使われていなかったが、ゲストハウスでの使用によりリニュアルすることになった。内装は全面リフォーム。この家の改修前での問題点は,急な階段と内装や設備配管の老朽化である。一方初めは別荘として建てられたように、ロケーションはすばらしい。南アルプスや富士山、八ヶ岳などの山々を一望する事ができる。問題点の階段の改修は思いきって階段の位置を変更することとした。つまり建物の外のバルコニー部にあった倉庫の床を開口して室内化し、新たな内階段を挿入することで完了。古い階段を撤去したスペースは新たな吹き抜けとなり、採光通風を十分に確保出来るようになった。内装材は板張り壁のように既存のまま使える物は使い、古い絨毯、シート床などは撤去し新たにフローリングやタイルカーペット、タイルへと変更された。
01 一階玄関から廊下を見る。既存のガラスブロック窓から朝日が入り心地よい。
02 
一階廊下から玄関を見る。本棚は既存を再利用した。
03 一階廊下から階段を見る。階段踊り場を右に登ると二階へと至る。
04 新たに設けられた階段。二階床レベルのコンクリート床を四角く撤去し
新しい階段を挿入した。既存ガラスブロック窓からの光がよい。
登りきると正面壁にステンドグラス。
05 一階寝室から庭を見る。改修前は左側壁に腰窓があったが、部屋の大きさに
比べて窓が大きすぎ、寝室としては明るすぎた。よって思いきって左側壁は
壁とし部分的に色ガラスを設けた。大きすぎる正面窓も面積を減じるために
円形の開口へと変更した。
東面の色ガラスから朝,心地よい色光線が部屋に落ちる。
06 寝室夕景。円形の形に効果的な縦型ブラインドを採用した。
07 寝室から廊下方向を見る。新規の窓下収納は大工さんによる。
08 二階LDから庭を見る。階段を上がるとLDへ。部屋はガラス張りであり
展望台のような場所。周囲の雄大な山々がパノラマ的に広がる。左正面は
南アルプス連峰。
09 二階LDから北を見る。改修前は絨毯であったがフローリングへと変更した。
10 二階LDから西を見る。窓は新規の木製建具であり、フルオープンが可能である。
外部バルコニーには新たに木製床を部屋レベルで張り、白い既存手摺の
上に新たに黒い木製の手摺を増設した。
11 二階LDから西南を見る。奥の四角い窓方向は富士山方向となる。
12 二階LDから南東を見る。手前は浴室入り口。奥に台所スペース。黒っぽい
壁は檜の竪張りに黒いステインを塗装したもの。改修前は素地であったが
痛んでいたので思いきって黒く塗装した。

13 二階台所1 既製キッチンセット。壁は黒いキッチンパネル。
14 二階台所2 正面の白い収納は大工さんによる。
15 二階脱衣。右部に改修前は急な階段があった。現在は吹き抜け。
16 二階浴室 バスタブは洋風な置き型であるが、洗い場での洗体は可能。
17 一階から二階を見る。脱衣室横吹き抜け
18 一階トイレ
19 外観写真 三階は温室であったが,現在はカーペットタイル張の広間
で多目的に使われている。
20 改修前玄関廊下 
左:カーテンの奥はボイラー室となっていた。新規の階段はこのスペースを利用し設置。
右:玄関を見る。
21 改修前寝室 
上:外部側を見る.左壁に開口あり.
明るすぎるからか常時カーテンが閉まっていた。
下:廊下側を見る.置き型のたんすが占領し廊下に面する
窓が開けにくくなっていた。柄付きの窓ガラスは貴重なので残した。
22 改修前二階LD
上:北方向を見る。檜縦張壁は素地のため木地色であった。
下:南方向を見る。窓は三方とも床からであった。眺めは良いが
家具の配置が難しいことと心理的に落ち着かない感じがあった。
よって改修後は南北窓は腰窓へと変更した。
23 改修前浴室と階段
左:柄付きの窓ガラスは貴重なので残した。浴室への設備配管はすべて交換。新規配管は外壁外で引き回し壁貫通にて処理。
右:改修前の階段と付近写真。階高が高い事と階段面積が狭いため、階段が急であった。

2012.08.12 Sunday

スワロフスキー銀座店を見て、素材の使い方の上手さをみた。

 
ファサードデザインはステンレス鏡面のスダレで出来ている.何よりその豪華さに目を奪われる。
スダレの下部は、ランダムにきりっぱなしでガラスの素材の鋭利さを思わせる。
内部写真。床の人工の石材にはよくみると、クリスタルガラスが埋め込まれている。
奥にはシャンデリア。
シャンデリア詳細。クリスタルガラス一個一個が天井から吊られている。天井と床からライトアップされておりその効果がよい。奥に控える白い壁はクリスタルガラスのような変形四角の断面のセラミックタイルで出来ている。

銀座通りに面するこの有名なお店はクリスタルガラスを素材とする宝飾店です。ある著名な日本人デザイナーによって手掛けられました。お店の内外のデザインは目を見張るものであり、随所にデザイン上の面白い試みにあふれています。ガラスという素材は実体があるようでなく、それでいて耐久性は他のどんな材料よりも優れていて強いという不思議な材料です。このお店の売りとするガラスは板ガラスとは違い実体のある固まり状のガラスです。そのソリッド性を強調する為、他の材料すなわちセラミックとか石とか金属をソリッド的に使うことでガラスとデザイン的に馴染ませ、ガラスをより高価な価値のある素材として高めています。各種の素材で出来た内装はその主役のガラスを多いに引立てています。
2012.07.29 Sunday

理想の建築工房がインドにあった。STUDID MUMBAI 建築展

 
ターラ邸。居間のベランダ。アジア的な中にも洗練という言葉が馴染む空間。
ターラ邸 金属模型。模型の存在感にコンセプトの意思を感じる。
数々の模型が並ぶ
階段模型。30センチくらいの大きさです。構造強度を確かめるためであろう、まさにスタディー模型。彫刻のように美しい。木造階段も捨てたもんではないという迫力。
家具などはおてのもの。インドらしいと思うデザイン。木は建築も家具もチーク材を多用。
スクリーンなどの構成にはヤシ材も使われています。
模型の展示棚。美しい。なにもかもが。棚も,模型の出来も,秩序があることも。

先日興味深い建築展へいって来ました。スタジオムンバイの建築展。インド ムンバイを拠点に建築家ビジョイ・ジェインが主宰する建築集団。建築集団は,建築家・大工・家具職人・建具職人などよりなる。彼らはすべてのプロジェクトを恊働することで作品へと展開して行く。ユニークなのは特に仕事の進め方である。例えば大工さん自らスケッチを描き,模型にて検証し、デザインを決めて行く。もちろん最終の決定は建築家が担うのであろうが・。それは建築家なら誰でも憧れるであろう古き良き建築工房と言ってよく、イタリア(カルロ・スカルパやマンジャロッティ、ジオ・ポンティ)にありそうな工房とよく似ている。建築には土地の材料を使い,土地の気候風土に合うデザインで進められた作品は以外と西欧風に洗練された建築へと昇華しているのが不思議で面白い。主宰者が40年程前にインドにて活躍した米人建築家ルイス・カーンの影響を深く受けているという手記に「なるほど、根っこのひとつはそこか!」と感じた次第です。展覧会は乃木坂ギャラリー間にて9/22まで.入場無料。

2012.07.10 Tuesday

六角形による森は都心のオアシス−東急プラザ表参道原宿店

 
表参道交差点の東急プラザ表参道。屋上の付近の茶色い外壁は六角形のパネルで出来ている。
屋上の風景ー外周は高く真ん中のトップライトのまわりにはカウンター席。奥がスターバックス店舗。どこに座って食べても良い。
高いエリアの風景、いろんな座席や仕掛けが散在し配置されている。
大木もあって楽しい散策路あり。
高低差を形作っている六角形のデッキ材。
カウンター部。都心で苔が身近にある情景の不思議さ。癒される空間。

今や世界にファッションや文化を発信していると行って良い東京表参道。その中心の交差点に話題となった建築が数ヶ月前にオープンしました。店舗空間はありきたりですが,その屋上がよいのです。
 屋上はスタバカフェのオープンテラスとなっており、かなりのにぎわいがあるスペースとなっていました。大規模店舗の屋上の庭は昔から定番ですが,ありきたりの空間で中途半端に終わる例が多いのですが、ここは人の流れがしっかりと出来上がっており見事ににぎわっていました。
 エレベーターが下階の店舗を経由しないでも外の道から直接アクセス可能というような,設計者による巧みな仕掛けもあるのですが、なによりこの庭の心地よさが人が集まるの理由ではないかと思われます。
 その心地よさは、自由な庭作りです。六角形のデッキ材はあらゆる方向に縦横無尽にレベルを変えて展開しており、遠くから見るとそれがこんもりとした丘にも見える造形なのです。四角は二方向しか広がりはないけれど、六角形にしたとたん四方八方に自由に広がる不思議さ。なるほど・。
 植栽の計画もよくで来ており木陰はあり,外部家具も各種充実しており,散策するだけでも楽しい。大人が楽しいのだから子供はなおさらで、皆走り回っています。スペースはそれほど広くはないけれどこんなに楽しい外部空間は久しぶりだなと感じたのでした。
2012.07.01 Sunday

イタリア人建築家の巨匠 A・マンジャロッティー氏と日本

 
展覧会の様子。数年前に行なわれたインタビュー映像が流されている。氏のアトリエと同じように数々の作品が並ぶ。
石のテーブルと樹脂製のスクリーンとの対比が効果的
製図板のようなテーブルには数々のスケッチ
直筆の構造をあらわすスケッチ。鉛筆は日本製の8Bを使用。
世界に衝撃を与えた出世作のバランザーデの教会(1957)。樹脂パネルで断熱材を挟み込んだ外壁パネルからは光が満ちあふれて荘厳な聖堂空間となる。PCコンクリートの屋根天井との対比も見事。

「アンジェロ・マンジャロッティとその日本人弟子達の展覧会」が昨日までイタリア文化会館で催されていました。91歳を数え、今なお現役であるイタリア建築界の巨匠アンジェロ・マンジャロッティ。 マンジャロッティ氏は、その活動範囲を建築からデザイン、そして彫刻へと拡げ、半世紀以上にもわたり絶え間なくデザイン活動を続けています。 また、ミラノのマンジャロッティ事務所には、1960年代から現在に至るまでのほとんどの期間、日本人の建築家やデザイナーが在籍してきました。今回の展覧会ではその弟子達の作品も合わせた展示となっており,そういう意味でユニークでありなんとも微笑ましい双方の愛情に満ちた展覧会でした。マンジャロッティ氏は 1960年前後全世界の主流であったグロバリゼーションの進んだ現代社会に警鐘を鳴らし「地域に根ざしたものから決して離れては行けない」と警鐘をならした、その慧眼とともに、日本建築のすばらしさを早くから認め自らのデザインにも取り入れ紹介したとのこと。今や現代建築を支える技術は細かく細分化され、計算機の進歩により短期での完成が可能となっていますが、完成品がすんなりと受け入れられている訳ではありません。「手によるデザインのスタディーと職人との恊働や新しい技術の参加がなければデザイン行為は成り立たない」と宣言していた氏の取り組みに再度目を向けるのも必要なことかもしれないと思いました。たとえその手法が主流でなくても・。

2012.06.07 Thursday

質の高いレトロ+クラシックな上野駅は素敵です!

 
飲食街アトレとしてリニューアルされた二階入り口部。この枠の装飾はぶっ飛ぶデザイン。今の建築界でこれほどのデザインができる人が何人いるかというほどすばらしい。職人の施工もすごい。
駅正面上部の二階窓。何とも言えず贅沢な空間.縦長の巨大な窓。日本では公共建築しかあり得ない窓と言って良い。コンクリートの緩いアーチ形の大梁に施された繊細な装飾が巨大な建築の無骨さを何ともやさしく緩和してくれている。
二階吹き抜けの様子。立派なすごく優れたデザインの鋳物の手摺。なぜか改修時に硝子手摺が二重に取り付けられている。落下防止か視線カットか?何の為か改修の意図が見えない。改悪の典型例。見下ろすと一階のコンコースの立派なアーチが見える。
一階コンコース部.一挙に現代風にアレンジされており、格調の高さが一挙に落ちるのが残念。照明も体育館的に改悪されている。正面入り口方向に構える五連アーチは迫力があってすごくよい。地下鉄銀座線からの人の流れはこのアーチ部に出る。
駅入り口方向をみる。鉄によるトラス構造はレトロで単純だけど軽いデザインで良い。
上野公園側ホーム。線路の鉄材で作られた屋根と柱の架構が美しい。最小限の部材で効率よく設計され、取り合い部は丁寧にカーブされた意匠がエレガントである。

仕事で最近よく行くのがJR上野駅です。これまでも何度も行く機会はありましたが、建築についてはそれほど印象に残らなかったのですが、ある時これぞアーチという力強い構造に目を奪われました。ハッとしてから改めてよく見てみると、なかなかのデザインが随所に隠れているデザインの宝庫というべき駅舎建築だったのです。首都圏でJRの終着駅である駅は他になく、終着駅ならではの恵まれたロケーションにありかつ、当時の国家の意気込みを象徴するかのような立派なものです。上野駅は上野公園の丘に寄り添うような不思議な場所にあるせいか正面は浅草側へ向いて建っています。古い写真によると、昔は駅前に広い広場がありその先には,賑わっていた町が広がっていたようです。残念ながら今はその面影なく計画道路と高架橋に取り囲まれ、設計者の意図したであろう駅の正面性は消えています。ただ建設は1930年ながら、戦災をくぐり抜け今だに現役の駅です。
2012.05.20 Sunday

無量塔のインテリアデザインのこと

 
旅館のパブリックスペース。これぞ見事な三方枠。石,塗り壁、木.それぞれ最高級の材料を選択し、材料に負けることなく優れたデザインへ昇華している。
バーへ至る階段。デザインもさることながら施工も見事。数種の石と塗り壁。金属、木。どれをとっても、息がつまるようなディテールの山である。

つい最近、たまたまでて来たのが、大分県湯布院町にある名旅館無量塔(murata)の写真である。日本の高級旅館の新たな領域を切り開いたと言われるこの名旅館も開業20年となるらしい。古い民家を移築して旅館に仕立て上げるのは当地では珍しくはないが、民家の居間的な雰囲気を強く出しつつ新たなデザインを発信しているところが他とひと味違う。それと数々の一品の調度に囲まれた空間は非日常を十分に味わうこととなる。鉄と硝子とコンクリート+計算機によるデザインの現代建築に少々飽き気味になっている昨今とはひと味違うものであり,新鮮である。このような手も跡が感じられる建築が少なくなったとつくづく思う。この写真は10年程前のものであるが、現在も当時のような凛とした空間であってほしいと思う。どうなっているのだろう?
2012.05.01 Tuesday

ダットサン・フェアレディー2000 のこと - 1967年製

 
愛嬌あるフェースとスポーティーなスタイリング。奥のプリウスと比較して車体はかなり小さく低い。
流れるようなリアフェンダーライン。昔の車にはお決まりのクロームのモールがあしらわれデザインを引き締めている。丸目のテールランプもユニーク。
両サイドのリアフェンダーはゆるく曲線を描きながらエンド部で三角形に切れ込んで立ち上っている。そのデザインはアメリカ車的な派手さと欧州車的なエレガントなもの両方を併せ持つ。

今から考えると昔は、多くの個性ある優れた車があったものです。この車も当時私たち少年達のあこがれの車でした。とても手の届かない高級車な車であり趣味の車と言って良い2シーターのスポーツカー。数々のレースで活躍した名車です。1967年と言えば45年も前で、オリンピックが終わり高速道路がようやく整備され始めた頃でしょう。庶民が車を持ち始めるはもう少し後こと。そんな時代にこんなに贅沢な車が作られていたのは驚きです。本場の欧米の車と十分勝負出来る本物なのです。エンジニアとデザイナーの心意気と意欲が多いに感じられます。車名の由来は,当時の日産川又社長が渡米の折にミュージカル「マイフェアレディー」を観覧し感激したからとか・。何とも良い話ですし,素敵な名前です。初期にはダットサン・フェアレディーと呼ばれたそうですが、近くダットサンのブランドが復活するとか。古き良き時代の車復活を夢見ているようで、なんと粋な計らいなのでしょう。

直列4気筒SOHC(1982cc145馬力/6000rpm)5速トランスミッション最高速205km/h
2012.04.23 Monday

国立新美術館のロビー・ホワイエは都市の中の広場のよう。

 
青山墓地へ抜けるスロープとユニークなガラスの球体外壁
ロビー・ホワイエ見上げ写真
地下のミュージアムショップへ至るエスカレーター付近
何気なく置かれたH・ウェグナーの椅子。大変心地よくリラックス出来る
ミュージアムショップの展示スペース。ボーダーTシャツを展示中
ネクタイもお洒落。イベント案内:http://www.souvenirfromtokyo.jp/exhibition/

六本木の国立新美術館へはこの数年春に行っています。絵が趣味の父の作品を出展させて頂く画会の展覧会があるためです。このところ行くたびごとに訪れる人が増えているように思います。特に広いロビー・ホワイエは賑わっているのです。

公共空間に椅子などを置くことが少なくなっているところが多い中、ここには一人掛けの名作椅子が数多く配置されているからかもしれないです。ただ椅子配置は雑然としており,受付は目立たぬ場所に控えめにあるだけというように建築空間として十分に練られているとは言いがたいですが、それがかえって気取らない場所となっています。

設計者はこのスペースは部屋としてではなく、通り抜けられる都市の広場的な空間と考えたのでしょう。六本木側入り口の高いレベルからロビーホワイエをぬけ、乃木坂や青山墓地へと低いレベルへ自然と人が流れるように設計されています。

ミュージアムショップも見るだけでも楽しいところです。地下の隠れた場所にあるのがもったいないくらいですが、内容・量ともに充実しています。

ロビーホワイエとミュージアムショップは公共空間であるからか入場料必要の範囲からは除外され、誰でも行けるところとなって親しまれているのは喜ばしいです。



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